昔々、この島には密かに愛し合う2人の若者がいました。乙女は首長の娘チャシナ。しかし、父である首長に知られ、怒りを買った若者は捕らわれの身に。その年、海に魔物が現れてニシンがまったく獲れなくなり、首長は退治した者を娘の婿として迎えるとの触れを出しました。
何人もが命を落とす中、若者は夢のお告げに従って魔物を退治しましたが、首長は約束を守りません。
それを知ったチャシナは、あの世で若者と結ばれようと海に身を投じ、若者も後を追うと、若者が被っていた兜が岩となり、ニシンの大群が押し寄せました。その岩が宝島だといわれているそうです。