近年は空前の値上げラッシュ。給料は30年以上も据え置きなのに、物価は著しく上昇しています。しかし「安ければいい」というものではありません。なぜなら価格を安く抑えれば利益が少なくなり、賃金上昇に繋がらないという悪循環を生むからです。
そうは言っても、安いモノにしか手を出せないのが貧乏人の悲しい事実。「安くて美味しい」に越したことはありません。札幌市清田区真栄の東光ストア・真栄店2階にある「らーめん一心」は、非富裕層の心もお腹も満足させてくれるお店です。
メニューは何度も料金変更が繰り返され、セピア色になっていますが、スタンダードな味噌・しお・醤油が490円とワンコインで釣銭が来る安さ。レギュラーサイズのカップヌードルでも236円もするご時世に、人様が作ったラーメンがこの価格なのは驚きです!さらに毎月9が付く日は390円になるというからオッたまげ。原価3割としても粗利はたった273円。ホントにこんな価格でいいのか?
店内は広々で、いかにもパートという二人が調理や接客を担当。すでに14時をまわっていますが、チラホラお客さんがいます。券売機はあるものの、壊れていてお札が使えません。経費削減のためにセルフサービスなのもお茶目~♪
今月の月替わり限定ラーメンも提供していて、ラッキーなことに来店した月は「海鮮丼&らーめんセット」でした。こいつはラッキィ池田以上にラッキィ!姓名判断で「ラッキー池田」では身を滅ぼすと言われて改名したらしいですよ。しかも880円というプライス。もう頭にじょうろを付けて踊っちゃえ!
ジャーン(←死語。死語と言う言葉すら死語)
まずはラーメン(しお)をいただきます。トッピングはメンマ、ネギ、ワカメ、チャーシューとベーシック。スープは出汁感が薄く、ベル食品の「ラーメンスープ華味」をお湯で溶いたよう。例えるなら社員食堂のような誰にも合う飽きがこない味です。麺のグレードも高いものではなく、学校給食のように食材などを工夫して500円以下に押さえようとする努力が伝わってきます。まあ昭和50年始めの札幌ラーメンなんて、この程度のものでした。
今回のメインは海鮮丼なので、ラーメンは汁モノと割り切れば、まったく問題ありません。ネタはマグロ、イカ、サーモン、たまご、ガリの4点。しかも酢飯です。握りずしを食べるときのように、次のネタを食べるときにガリで口をスッキリさせることができるのがいいですね。
らーめん一心を経営する東進は、東光ストアの鮮魚部を母体とした会社で、回転ずしを3店舗経営しています。らーめん一心は回転寿司―心の隣にあり、海鮮丼はそこで作られているそうです。「海鮮丼が美味しいなら、回転寿司で食えばいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、どういうわけか回転寿司のメニューに海鮮丼がありません。月替わり限定ラーメン専用のスペシャルのようです。
ちなみに月替わり限定ラーメンのセットは、カレーやチャーハンなどの月もあります。「安さは正義」が支持されて、ラーメンの味はパッとしないのに食べログのクチコミは3.11。これは他のメニューの評価なので、海鮮丼セットだけならもっとポイントは高くなるはず。ヤバいくらい非富裕層には最高でした!
ま、SO YOUワケで~