北海道・美唄市宮島沼

2020年01月15日

マガンはロシアで繁殖して日本で越冬する渡り鳥です。北海道・美唄市の宮島沼は、わずか30haほどの沼に毎年最大70万羽以上ものマガンが集まる日本最大の寄留地です。壮大な光景を見に行きましょう。

早朝4時、7万ものマガンが餌場を求めて一斉に飛び立ちます。「ねぐら立ち」と呼ばれる瞬間を逃すまいと、あたりにシャッター音が鳴り響きます。

なーんてね。

見たようなことを書いていますが、朝4時前に現地に到着するなど無理な話。早起きが苦手なら夕方の「ねぐら入り」を見に行きましょう。

マガンは4月上旬に飛来してわずかな休憩を取り、下旬にはオホーツク海を越えて、約4000㎞先の繁殖地となる北極圏へ向かいます。宮島沼は日本で13番目にラムサール条約に登録された水鳥の保護区です。

朝に沼を飛び立ったマガンは、ハクチョウと縄張り争いをしたり、田畑で餌をついばんだりしています。天気がよいと田舎の役場職員のように寝床である昼頃に沼に戻って一旦休憩。午後から再び餌を探しに出かけていきます。

1989年~90年にかけて、水鳥が鉛中毒で大量死するという事態が発生しました。原因はカモ撃ちに使われた鉛散弾。水鳥は食べ物の消化のために砂利を飲み込む習性があり、そのため鉛散弾を誤飲したと考えられています。現在被害に遭う件数は減少しましたが、できるなら"減少"ではなくゼロになってほしいものです。

夕刻になるとマガンの編隊が、どこからともなく飛来してきました。渡り鳥がV字に編隊を組むのは、気流をうまく利用して体力の負担を減らすためといわれています。

リーダーなどは存在せず、後続は先頭について行っているだけといわれています。ちなみに負担の大きな先頭は時々交代するようです。

18時をピークには約7万羽ものマガンがねぐらに戻りました。9月頃にはヒナが生まれ、新しい家族を連れて宮島沼に戻ってくることでしょう。

空を埋め尽くすマガンの群れに会いに行ってみませんか?

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