北海道・流氷砕氷船

2022年03月29日

オホーツク海の冬の風物詩として有名なのが「流氷」です。遥か彼方カムチャッカ半島のアムール川に張った氷がオホーツク海に流れ出し、ドンブラコ、ドンブラコと日本にやってきます。流氷を楽しみたいなら、流氷砕氷船に乗るのが一番。網走から「おーろら」に乗船しました。

網走流氷観光砕氷船「おーろら」は、1989年に就航計画が発表され、1991年に運航が開始されました。文字通り流氷を砕きながら約60分網走沖を遊覧します。就航している船は下記のとおりです。

「おーろら」

1990年竣工、1991年就航。491総トン、全長45.0m、全幅10.0m、出力3,000馬力、最大速力14ノット、氷海速力3ノット。旅客定員420名、乗組員10名。楢崎造船建造。

「おーろら2」

1995年竣工・就航。489総トン、全長45.0m、全幅10.0m、出力3,000馬力、最大速力14ノット、氷海速力3ノット。旅客定員420名、乗組員10名。楢崎造船建造。

※2022年3月21日引退

「道の駅流氷街道網走」に流氷砕氷船の乗り場があります。期間は1月~3月まで。時期によって1日2~4便運航されています。気になる料金は大人3,500円。世界的にも流氷を見ることができるエリアは限られているので、その金額は決して高くないと思います。

岸壁に何やら大きな鳥が集まっています。ズームレンズで確認すると、なんと絶滅危惧種のオオワシ! のっけからテンションが上がります。

しかし、オオワシを見つめるカラスは何を思っているのでしょうか?

流氷はいつもオホーツク海に浮かんでいるわけではなく、湾岸までぎっしりと押し寄せていることもあれば、風向きによっては一晩で沖に流されてしまうことがあります。地球温暖化の影響からか、30年前くらいから着岸する回数が減り、「見られればラッキー」という状況になっています。今回は風向きなどを吟味しつくしてベストな日を狙いました。

流氷の上で羽を休めているオジロワシを発見。

しかし、すごい光景を目の当たりにしているのに、まわりの人たちは騒ぐ様子がありません。肉眼ではわかりにくいので、気づいた人が少なかったようです。双眼鏡を用意していった方がいいね。

再びオオワシ登場だ!

おい、みんな、絶滅危惧種が流氷の上にいてるんだってば。スゲーことなんだから、もっと大騒ぎしようよ。感動しようよ。ありがたみが伝わらない奴らだな。

オオワシやオジロワシは動物園に飼育されていることが多いですが、そのほとんどが狭い檻に入れられていて、羽ばたくことすらできません。大阪・天王寺動物園の鳥の楽園くらい大きなバードケージでなくては飼育してはならないなど規制を設けて、本来の能力が発揮できるようにしてほしいものです。

流氷はオホーツク海にプランクトンなどをもたらし、それを求めて魚が集まってきます。また天敵から狙われにくいことから、アザラシは流氷の上で子育てすることもあります。

もしも地球温暖化の影響を受けて流氷が来なくなったら...

「もしも」が現実になる日は、そう遠いことではないような気がします。

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